■ガウディとモデルニスモ、そして迷子

◇3月10日

行った場所:
サンパウ病院、サグラダファミリア、カサアシア、カサコマラー、ラスプンシャス集合住宅、カサミラ、カサバトリョ、グエル邸、サンタマリアデルマル教会、カテドラル、凱旋門

10時からのガイドツアーに参加したくてサンパウ病院へ。それっぽい人はいるものの、予定の時間になってもカウンターは空かないしなんかよくわかんないしでツアーはこの日は諦める。しょうがないので概観探索。病院なので中も見放題!と聞いていたけど、用もないのに閉じてる扉を開くことはできず、中はほとんど見ず。

レンガ造りの建物は屋根にかわいらしくタイル?が使われてたり、

  
左:サンパウ病院正面 右:屋根かわいい。中くらいの建物がたくさんあります。

  
唯一入れた中、中とは言わないかも・・・天井がステキ

そして、ついにサグラダファミリアに向かいます。サンパウ病院の正面からは、通りの向こう、ちょと遠くにサグラダファミリアが見えます。バルセロナは街中からサグラダファミリアが見えるかと思ってたけど、全然そんなことはなく、これが初ファミリア。

サグラダファミリアは通りの正面に見えるので、歩けば歩くほど近づいてくる。近づくほどその異様さが際立つ。真下までくると、ぱっと見は申し訳ないけど気持ち悪い。でも本当に美しいんです。

  

サグラダファミリアはよく見る写真の4本の鐘楼のイメージが強いけど、その真横には全然雰囲気の違う真っ白な建物が増築、増築じゃないな。。。建設されています。後ろに回るとやはり鐘楼が4本あるけど、表とは彫刻の雰囲気が全然違う。裏の彫刻は割りと有名な人がつくって、その人の色が強くでてると聞いていたけど、そういうことね。。。本当に全然違う。ってか表表言ってるけど表ってどこだっけ?上の真ん中の写真は表じゃなかったような・・・。

    
表(仮)のグジョっとした部分。鳥とかいろんなものが生えてます。
右は柱。柱ですらただの柱でなく、亀が・・。


    
裏(仮)。エッジの効いた彫刻は表(仮)と全然雰囲気が違う

    
中。ステンドグラスがステキ。ガウディのステンドグラスって、人物とか神様とかいないの。

青を基調にしたのと、オレンジを基調にしたステンドグラス。中から見ると「あそこにステンドグラスはめるんだろうなぁ」っていう場所がたくさんある。これ全部はまったらどれだけステキだろう。ボキャブラリーがないのでステキでしか表現できず、ステキ連発。

    
模型。さすがに精巧・・・ちなみにガウディ作の完全模型は戦争で消失したため、今は「どうやって作るか」を考えながら建築してる、とずっと前TVでやってました。

中に入ると工事の真っ最中。外から見ててもクレーンとか普通に動いてるし、ホントに工事してるんだなぁ。来世くらいで完成した姿をみられるだろうか。楽しみ。もっと年月が経って、今は真っ白な建物もちょっとくすんできたりして、街にしっくりなじんでくるんだろうな。

さて、ここは2ユーロで上まで登れます。せっかくなので当然登ります。エレベーターは全然並んでなくて、のんびり一階部分をみてたら気づいたら30分待ちになっていた。先に登っておけばよかった・・・。ロンドンで使わなかったお金をここで使うんだ!(笑

サグラダファミリアは造りが細かいので、いろんなところからみればみるほど発見がある。

  
左:神様?聖人?後姿が物寂しげ 右:降りるときの階段。ちょっとないよ・・・。


塔の上にくっついてる飾り。一個一個が果物の形をしています。どんな意味があるんだろう。
右奥にバルセロナ版タケノコビルが・・・。水道局のビルで七色に光るらしい

二箇所くらい外に出て景色を眺められる部分があったのだけど、出て見たら怖くて怖くて・・・。高いところに出ると「足場崩れるんじゃないか」とどうしても思ってしまうので、ここでも「ここ崩れたら死ぬ!」という強迫観念でその場所からは全然楽しめず。きっとその辺についてる彫刻とかじっくり見られただろうに。

階段使って一階まで降りて、うっかりそのまま帰りそうになるもトイレに行った時に地下があることに気づく。よかった、トイレっ子で!地下には模型とか完成図とか過去の写真とかあってなかなか面白い。よかったーー、気づいて。

建築当時の写真では鐘楼の数が今より少なくて、ちゃんと工事進んでるんだなぁと実感。がんばれーーー。ガウディが亡くなったときは一本しかなかったって。完成した姿をみたかったろうに。そんなことないかなぁ?

このあとはコロニアグエル教会に行く予定だったけど、サグラダファミリアで結構時間食ったので予定変更。市内の建物めぐり。

    
左:カサアシア 中:カサアシアの中 ドアがかわいい 右:ラスプンシャス集合住宅

  
カサコマラー 淡い色使いと芸の細かさがステキ

  
カサミラ ベランダの飾りが昆布にしか見えない

    
カサミラ玄関、一階フロア、屋上

    
カサミラ内部のガウディ資料館的なところ
左の写真は有名な逆吊り実験のヤツで、真ん中は鏡に映したヤツ。鏡に映したのをみて構造の研究をしてたのね。アッタマイイ!
右は何かとカサバトリョの模型



  
ガウディ作の椅子の数々。超かわいい!ほっしぃ〜〜〜。
かわいらしさだけじゃなく、座りやすさとかもちゃんと考えられてるのよ。たしか。


  
カサバトリョ昼の姿。内部はドアも天井もライトも

  
窓もステンドグラスも何もかもステキ。

  

    
吹き抜けがあるんだけど、一番上の濃厚の濃いブルーから下に行くにつれ色が淡くなっていく。
細かいところまで抜かりない。手すりもステキ


カサミラ、カサバトリョとも曲線の使い方やドア、窓のステンドグラス、手すり、その他もろもろイチイチステキ。こんな建物に人が住んでるの。どんなハイソな人が住んでるの!?

その後はグエル邸に向かいます。つい先日まで完全閉館中でしたが、最近になって一階部分と地下のみオープンされました。しかも、メインの屋上が見られないのでタダですよ。しかし、ちゃんと調べてたにもかかわらず、行く時にきちんと確認しないもんだから、ついたときにはすでに閉館時間でした。・・・あいてるの短いんだよね。


  

その後はカテドラルへ。修復工事中だったので概観の写真はなし。内部はやたらキンピカでゴージャスでステキでした!
観光客でたくさんなのに懺悔をしてる人がいて、わりと仏教的な国出身でそういうのが珍しく、「敬虔だな〜」とか「観光客だらけなのにうるさくないのかな〜」とかいろいろ思いました。


カテドラルそばで見かけた犬。これはデブのダックス?それともほかの犬種??ダックスにしては足が長い・・・。


変なでかい門

さて、疲れたのでいったん宿に戻ろうと、地図を見ながら歩いて戻ろうとしたら、気づいたら変な門の前に。どうにも真逆の方向に歩いたようだ。この門、こんなでかくて外国人観光客も割りときてたのに、ガイドブックには地図に点で「凱旋門」と書いてあるだけでなんの紹介もされてない。どこにいるかと思ったよ、自分。まぁ、思いがけずいいものが見られたってことで。

それにしても、こんなに道に迷ったり地下鉄乗り間違えたりするのに、何の迷いもなく一人旅をする自分にある意味感動を覚えるね。

夜は「Grill Room」というお店にパエリア食べに行きました。一人前のパエリアが食べられるってことだったので。ガイドブックに載ってるような店には行きたくないな〜〜と思ってたけどまんまにガイドブックに載ってたお店。まぁおいしければなんでもいいのだけど。

そこで、パエリアとサングリアをオーダー。サングリアはいろんな店で「ない」とか「ランチセットには含まれてない」とか言われたの。家に帰ってからガイドブックをよく読んだら「サングリア頼むなんて笑いものだぜ(家庭用の飲み物らしい。カルピス的なかんじ?)」って書いてあったけど、まぁ見るからに観光客だからいいや。



パエリアはシーフードパエリアオンリー。頼んだあとに「塩分控えめっていうの忘れた!」と思って一生懸命伝えました。なんていったか忘れたけど、完全に間違った英語だったのに理解してくれたよ。サングリアはみてのとおり、4、5人分がきた(汗)。

パエリアは一口食べたらその濃厚さにびっくり!おお!これはえびのミソだね!ミソ苦手な人にはきついだろうけど、うまかったよ。えび食べづらかったけど。

サングリアは確かワインにいろいろ混ぜ込んだ飲み物。どう考えても飲みきれないのはわかってたけど、せっかく頼んだしと思って一生懸命飲んでたら、どんどん気持ちよくなってきた。お酒飲むと気持ちよくなる前に気持ち悪くなるので、これはいい兆候なのか??

どんどんどんどん気持ちよくなってきて、さすがに途中で自重して飲むのをやめたけど、後ろのほうからは何かの演奏が聞こえてきてステキだし、どうせ弾くならレディへ弾いてーと思いつつ、こんな店でレディへって陰気!とか一人で思ってにやにやしてました。

結構酔ってて軽い千鳥足だったけど、地下鉄乗って夜のサグラダファミリアに行くことに。ライトアップしてるんだよねー。普段の旅行だと夜なんて出歩かないのに、ロンドン初日が激遅かったのとバルセロナの初日も遅かったのとで、夜出歩くのに慣れちゃった感じ。まぁ、酔ってたせいではなくもまた逆に乗ってしまったのだけど。

 
美しいですね 右はサグラダファミリア駅のタイル画

夜のサグラダファミリアは人も少なくて、静かに、でも存在感バッチリに佇んでいる。夜、観光客が少なくて本当にオススメ。危険かもしれないので自己責任で、ですが。

帰るのでまた地下鉄乗ってたら、向かいに乗ってたお兄さんに突然「元気?」と日本語で話しかけられた。話しかけられたのにもびっくりだけど、日本語だったのでさらにびっくり。「あ、大丈夫です」と日本語で話しかけられたのになぜか英語で返す。その後ちょこちょこって会話したら、わたしの顔が日本にいたときによくみた「いかにも酔ってる人の顔」だったので声をかけたとのこと。・・・そんな状態で地下鉄乗るって危険ですね。いい人でよかった。さすがに調子こいて飲みすぎたのか。たしかに結構ボーっとしてたけど、飲んでからもう2時間くらい経ってるのにね・・・。

そういえば、サグラダファミリアでもアメリカ人のじーさんに日本語で話しかけられた。わたしの顔っていかにもな日本人なのね(そう思ってたら翌日「ニーハオ!」って言われるのだけど・・・)。日本語話せる外国人って、使いたくなるのかなぁ。積極的だからきっと言語を覚えるんだよね。見習わないといけない姿勢ですね。